肩関節の構造を復習する

ここでは肩関節の構造を復習していきます。

しっかりと構造を理解してアプローチ出来るようにしましょう。

肩関節

広義の肩関節というのは、複数の関節から構成される複合関節です。世間一般的に言われている肩関節というのは狭義のものであり、肩甲上腕関節のことを指します。

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①肩甲上腕関節

肩甲骨関節窩と上腕骨頭から構成され、球関節となっています。

特徴は、人体の関節の中で1番可動性が高いということです。逆に言えば、それだけ関節としても不安定性が強いのです。そのため、肩甲上腕関節周囲には関節唇や靭帯、筋などが多く存在しています。

②肩鎖関節

肩甲骨と鎖骨で構成される平面関節で、内部には不完全な関節円板が存在する3軸性関節です。肩鎖靭帯によって補強され、烏口鎖骨靭帯によって強化されています。 肩鎖関節を軸として、肩甲骨上方回旋方向に約30度の可動域を持っています。上肢の挙上において、肩甲骨は肩鎖関節を運動軸として、水平面上もしくは前額面上で10〜30度の可動域を持ちます。

③胸鎖関節

鎖骨と胸骨から構成される鞍関節です。関節円板がある事によって、3軸性の運動が可能な関節となっています。

胸鎖関節は、上肢帯と体幹と直接結ぶ唯一の関節です。前胸鎖靭帯、後胸鎖靭帯、鎖骨間靭帯、肋鎖靭帯によって補強されています。 胸鎖関節を運動軸として、前額面では肩甲帯の上方への運動で約45度、下方への運動で約10度の可動域があります。

同様に、水平面での前方運動と後方運動は、それぞれ15〜30度の可動域があるとされています。

④肩甲胸郭関節

肩甲骨と胸郭の間にある関節で、実際には関節包で固定されてはおらず、解剖学的関節を構成しているわけではありません。

他の関節とは異なり、肩甲骨周囲筋によって固定されています。 肩甲胸郭関節の動きは胸鎖関節と肩鎖関節の動きと伴って生じます。

肩甲骨外内転で25度、上方下方回旋で60度、挙上下制で 55 度の範囲で胸郭表面を滑るように動きます。

肩関節の運動において重要となるのが、肩甲上腕リズムです。

肩関節外転運動時(30°以降)の肩甲骨と上腕骨の動きが、2:1の比率で動いているというものです。外転30度までは、肩甲骨は動きません。これをsetting phase(セッティングフェーズ)と言います。

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最後に

この程度の情報は国家資格セラピスト柔道整復師ならば知ってるのは当たり前です。

うろ覚えの先生はここでしっかり覚えましょう。

知っていてもついつい忘れてきてしまってる先生は改めて復習していきましょう!

肩甲骨の動きはとても大事ですが凍結肩(フローズンショルダー)の方などで逆に肩甲上腕関節が拘縮して、肩甲骨がセッティングフェーズを守らず過剰に動いていることもあります。

生理的でニュートラルな動きをまず頭にいれておきましょう。

最後までありがとうございました。

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