ここでは肩関節の構造を復習していきます。
しっかりと構造を理解してアプローチ出来るようにしましょう。
肘関節
1 つの関節包内に、3つの関節をもつ複関節です。
①腕橈関節
上腕骨小頭が凸、橈骨頭が凹の関節面をつくる球関節です。しかし、靭帯による影響があるため、運動方向としては、屈曲・伸展・回内・回外になります。関節が固定される肢位は肘90 度屈曲位、前腕5度回外位。
弛みの肢位は肘完全伸展位、前腕完全回外位となります。
②腕尺関節
上腕骨滑車が凸、尺骨滑車切痕が凹の関節面をつくり、蝶番関節の形状をしていますが、機能的には螺旋関節と言われています。運動方向としては、屈曲・伸展になります。ロックする肢位は肘完全伸展位、弛みの肢位は肘70度屈曲位、前腕10度回外位となります。
③上橈尺関節
橈骨頭関節環状面が凸、尺骨橈骨切痕が凹の関節面をつくり、車軸関節の形状をしています。運動方向としては、前腕回内・回外になります。ロックする肢位は 5度回外位、弛みの肢位は肘70度屈曲位、前腕35度回外位となります。
肘関節において特徴的なのは、運搬角(carry angle)と言われる生理的な外反を呈していることです。男性では5〜15度、女性では10〜15度の範囲内が正常と言われています。
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最後に
肘の疾患も整骨院でよく見ることがありますので構造をしっかり復習しましょう。
一見、外側上果炎と思いきや、腕橈関節が炎症を起こしていたりすることも多々あります。
問診時にしっかり検査をすることを忘れずに!
最後までお読み頂きありがとうございました。