凸と凹の法則

関節運動が起こるとき、凸の骨頭側が動く場合と凹の関節窩側が動く場合とで、関節面における滑りの向きが異なり、これを凹と凸の法則と言います。

凸形状をした関節頭の方が動くとき、運動軸を中心とした角運動を行いますが、関節面における滑りの運動は、角運動とは反対向きになります。(図左) 凹形状をした関節窩の方が動くとき、運動軸を中心とした角運動を行いますが、関節面における滑りの運動は、角運動の向きと一緒になります。(図右)

この性質を理解し関節を誘導しながら動かすとより治療効果を高めることを覚えておきましょう。

関節の安定性を向上させるために

どの関節においても骨だけでは関節は不安定です。運動範囲の制限などがあって、初めて安定性が得られます。 それらの役割を担っているのが、関節包や靭帯、骨格筋などです。 部位によっては、関節包と靭帯が一体になっていたり、場所によってまばらな結合組織が介在し、分離していることがあります。特に、靭帯は関節包を補強するとともに、運動方向を制限し、過剰な運動を予防することで関節の安定化と保護をしています。

骨格筋は関節運動を行うものでありますが、一方で関節を補強し安定化させるため、非常に重要な役割も担っています。

特に、肩関節や股関節などの運動が大きい関節では、関節周囲の筋が重要となります。 また、関節運動に関与する主動作筋、拮抗筋、固定筋などの協調的な収縮は、関節を正常な位置に保つように働いています。

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