本日は筋肉をどういう状態にコンディションを整えるといいのかを考えていきましょう。
昔から体は鍛えた方がいい!
ストレッチをした方がいい!
両方の意見がありますよね。
まぁ先に言ってしまうとどちらも大事!なのですが。
ただ、一般的に言われてるほどストレッチをしすぎるとよくない!
これは声を大にして言っておきたいです(^^)
最近は健康ブームの影響もあってジョギングやウォーキング、スポーツを始めたり、ジムに通ったりする人も増えてきたと感じています。
僕もマラソンをやりますので、少しずつ走っています。
女性ならダイエットして痩せたい!とか、男性なら身体能力を上げたい!人によっては健康のために運動している方など様々だとは思います。
ですが、せっかく始めた運動なのに、やり方を間違えていると、体を痛めてしまいます。
健康のために始めたのに疲れが溜まって困っている等の悩みもよく聞きますので、今回はその辺について説明しようと思います。
疲れや痛みの原因
疲れが抜けにくかったり、痛みが出てきてしまった原因として考えられるのは、筋肉を固めっぱなしで鍛えてしまっている事と、伸びたまま鍛えてしまっている事が考えられます。
なので状態によって固めることも必要ですし、弛めることも必要になってきます。
ストレッチ不足や力みすぎで常に固めながら使っている方は疲れて痛めやすい、っていうのはよく言われますし、なんとなくイメージしやすくないですか?
なのでストレッチが大事!というイメージはみなさんお持ちでしょう。
この状態の人にとっては筋肉をゆるめて使え、必要な瞬間には、固めることもできる、リラックスした状態と力をいれる状態を使い分けれたら理想的です。
逆に筋肉が伸びたまま鍛えてしまっているというのはイメージがつきにくいかもしれませんね。
脱力しすぎて普段姿勢が悪かったり、運動不足だったりする方はインナーマッスルが不足したり、運動の時のフォームが悪くなりがちです。
それによって筋肉が綱引きのように遠ざかって伸びた姿勢で運動をしてしまって痛めている方が、実は非常に多いです。
このタイプの人の伸びてる筋肉にガッツリ伸ばすようなストレッチはかえって悪化を招きます。
例えば足関節を背屈位で走る癖のある患者さんがアキレス腱を痛めた場合にふくらはぎのスタティックストレッチはおすすめしません!
こんな症状の方はインナーマッスルを鍛えて、姿勢を矯正し伸びてしまってる筋肉が近付く位置で運動を覚え込ませフォームを改善したり伸びてる筋肉の逆側にある拮抗筋が固まっている可能性があるので、そっちをストレッチしてみるのも良いですね(^^)
この状態の人は、普段はインナーマッスルが持続的に働いて必要な瞬間には、リラックスも出来て、時にはアウターマッスルもしっかりと力も入る、力が安定した状態と力を抜く状態を使い分けれたら理想的です。
固いと痛めるのは何故?
私の診ている患者さんにも、競技をしている人や、筋肉がある方が健康でいられると思っている人で、ひたすらウェイトトレーニングをして腕から足までガチガチに鍛えている人がいます。
もちろん、パフォーマンスもあがるだろうと思っています。
たしかに固めるほうが力も入りやすいでしょうし、筋肉がつくと見栄えもして強そうで痛めなそうに見えたりします。
しかし、固めることだけで鍛えた体はガチガチに固まって柔軟性がなくなっています。
筋肉はゴムのように伸び縮みするのですが、例えば古くなって固まったゴムを無理矢理ひっぱると、ブチッと切れてしまいます。
つまり、固めて鍛えた筋肉は無理な姿勢や動作によって負荷が加わると怪我をしやすいということです。
よくありがちなのが、そういう方が怪我をして、良くなってくると、また同じようなトレーニングをし、また怪我をするという悪循環に陥ってしまいます。
なので固めた筋肉をしっかりストレッチすることも大事になりますね。
固めた体は常に力んだ状態でいるので、動かそうと思った時にそれ以上の力が入ったり、力みながら動いているので疲れやすいのです。
またガチガチに短縮した筋肉の筋紡錘(筋肉の中にあるセンサー)は縮まっているので、急な動きで筋紡錘が伸長されると、反射で起こる筋の収縮も過剰に起こり、筋痙攣や肉離れの原因にもなります。
筋肉が伸びてると痛めるのは何故?
姿勢が悪かったり筋力不足の人は、フォームが崩れたり、体勢が歪んで、筋肉が伸びた姿勢のまま、運動してしまっている方が、多いです。
筋肉が伸びた姿勢のまま、運動と言われるとイメージが、沸きにくいでしょうか?
先ほどの例でいうと、ゴムを引っ張った状態のままゴムをあっちこっちに動かすイメージですね。
ゴムが切れやすいイメージは出来るんじゃないでしょうか??
体の中には他の筋肉や、筋肉を止めるための靭帯や、近くの骨の出っぱりがあるので、引っ掛かかる事がありますがその時に筋肉がピーンと、張りつめていると、傷がつきやすくなります。
なのでこういうタイプの人は、バランスをよくして、フォームを改善することから始めます。
そして、その時に間違ったストレッチをしないことが大事です。
このタイプの人には、意外にヨガのインストラクターの人なんかもいて、ストレッチのしすぎで筋肉が伸び過ぎてしまっている人が多いです。
例えば猫背の人が前屈のストレッチばかりしてると余計腰が曲がってしまうのは、想像できませんか?
その場合は背筋は鍛えて、逆側の胸やお腹をストレッチしないといけません。
ストレッチは、自分の体を知りオーダーメイドで考えなければ行けません。
筋紡錘が伸びた状態にさらに伸びが加わるので反射で筋肉が固くなったり、伸び刺激に慣れて反射が起きなくなり、どんどん筋肉が弛んで、肉離れしやすくなってしまいます。
伸ばされた状態で収縮するので負荷が強く筋肉痛や腱鞘炎にもなりやすくなります。
バランスの良い体のメリット
適度にゆるんだ体をこんにゃくに例えてみましょう。
こんにゃくに思いっきり衝撃を加えても折れたりすることは考えにくいですよね?
かといってふにゃふにゃして型崩れしてしまうのではなく、プルンッと弾力があり、良い姿勢から崩れにくいです。
こんにゃくのように、適度に弾力もあり、適度にゆるんだバランスの良い体は怪我もしにくいし、動きの質もあがるのです。
常に無駄な力が入ってないので、少しの力で動くことができますし、疲れも溜まりにくくなります。
適度な張りもあり、軸がぶれにくく、本来の形(姿勢)が崩れにくいです。
バランスよくゆるめるためには?
固さと弛みのバランスが良いと体が使いやすくなる事は、なんとなくわかったと思いますが、実際筋肉の良い状態ってどういうこと?と思っている方がいると思います。
ゆるんだ状態じゃ力がうまく入らないんじゃないか?力を入れたら体が固くなるんじゃないか?と思うかもしれません。
ですが、ゆるめると力を入れないことは違います。
鍛えると固くすることは違います。
バランスの良い適度な状態は、脱力するのではなく、適度にリラックスして必要最小限の力で立ったり動いたりでき、無駄な力がない状態です。
ここでいう脱力とはダラダラとした状態で、立ったり動いたりする力すら入っていない必要で姿勢も支えれない、必要な力すら入っていない状態を指します。
筋肉にはインナーマッスルとアウターマッスルがあります。
インナーマッスルとは体の深部に位置する筋肉で体を支えてくれたり、効率的に動かすために必要な筋肉です。インナーマッスルが適切に効いた状態を作ることがリラックス出来る為の必要な条件となります。
アウターマッスルとはインナーマッスルとは違って体の浅部に位置する筋肉です。
力は強いですが、体を良い状態に保つための筋肉ではありません。
余計な力が入って力んでいる方はこのアウターマッスルばかりが優位に働き、インナーマッスルが効いていない状態になっています。
要するに、バランス良く鍛えるとは、その姿勢や動きに必要な最小限の力で動けるよう鍛えることであり、体を効率的に支えるために必要なインナーマッスルを優位に働かせた状態を作る事なのです。
おすすめの本
柔整師向け
一般の方向け
最後に
あまりしっくり来ない方もいるかもしれませんが、今回はバランス良く鍛える事は、どういう事か分かっていただければ十分です。
まとめると固まったアウターマッスルは弛めて、インナーマッスルを鍛えることがいかに大事かということです。
細かい効率的な鍛え方は今後別に記事に書いていきますので、そちらをまた読んでいただけましたら嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました(^^)