足関節の構造を復習する。

足関節

①距腿関節

脛骨下関節面と内果および腓骨外果で関節窩を作り、距骨上面の滑車を関節頭とする螺旋関節です。

底屈、背屈の運動が可能であり運動軸は一方向の関節となります。

距骨滑車の幅は後方よりも前方が5mm広く、底屈位では距骨は前方へ滑りが起きるため、関節に遊びができ、わずかに内転と外転が可能となります。背屈位では距骨が後方へ滑り関節が締まるため内転、外転はできません。

また、外転は脛骨内果よりも腓骨下端の方が長いため、外転には骨性の制限が起きるので可動域が狭いです。

ちなみに、背屈時に腓骨は開排・挙上・内旋(内旋と外旋は文献によるので人による差があると思われる)
底屈時に集練(開排とは逆に締まる方向)・下制・外旋へ動いています。
腓骨の動きの制限があると底・背屈にも制限が出現する可能性があります。
距骨の動きと腓骨の動きをまとめると
背屈=距腿関節背屈(転がり+後方へ滑り)・外転・回内+腓骨開排・挙上・内旋
底屈=距腿関節底屈(転がり+前方へ滑り)・内転・回外+腓骨集練・下制・外旋

となるので頭に入れておきましょう。

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②距骨下関節

距骨の下面と踵骨上前面との間に構成する関節です。

前距骨下関節、中距骨下関節、後距骨下関節の3つの部分で結合している顆上関節です。

主に外転、内転、外がえし(回内、外転、背屈)と内がえし(回外、内転、底屈)運動が可能です。

踵骨のアライメントは

前足部の動きや足関節の角度を変えてしまうので大事な関節です。

③横足根関節

踵立方関節の外側、距舟関節の内側の 2 つから構成される関節です。ショパール関節とも呼ばれています。

運動は距舟関節が主体となり、底屈、背屈、内転、外転、外がえし、内がえしが可能となります。いずれも可動域は小さいです。

舟状骨はアライメント異常を起こしやすいのでしっかりと位置関係を覚えておきましょう。

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最後に

足関節・足部の正しい構造を理解できましたか?

足関節や足部の疾患は、体幹や膝関節の疾患と比べるとそれほど多くはない印象ですが、突然大きな外傷も見ることがあります。

また、腰や膝の痛みに対して足関節からアプローチすることも多いです。

土台となる部位なので勉強していないと、どう動かしたらいいのかまるでわからない何てことにもなりえます。

足関節・足部は歩行に大きく関与する重要な部位の一つですので、正しい構造と動かし方を理解して臨床に臨みましょう!

最後までありがとうございました。

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