負傷原因をしっかり確認する

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負傷原因をしっかり確認する

皆さんご存知だとは思いますが柔道整復師が保険施術を行うには必ず、負傷年月日や負傷原因を確認し、施術録に記載しなければいけません。

患者さんの中には痛みがあっても、「何もしていないのに、痛くなったんです」と言う人がいますね。
このように「無自覚」のうちに症状が出たという方に出会うことは少なくありません。
いつ、なにをして負傷したか気付かないうちに負傷したということですね。

患者さんの痛みが無自覚のうちに生じたからと言って、それをそのままにしてはいけません。
「無自覚のうちに痛くなった」というのは、負傷原因がないという事になります。
これでは外傷性に起因したものではなくなりますので、保険施術の適応にはなりません。

もちろん施術録の負傷原因欄に「無自覚のうちに○○を捻った」という記載をしても意味はなく、外傷性疾患とはみなされません。

無自覚のうちに痛くなったという場合、次のようなケースが考えられます。

① 負傷した時は自覚したものの、来院時には忘れてしまっている。
② 気がつかないうちに捻るなどして負傷した。
③ 負傷した事実が全くない。(疲労蓄積や内科疾患)
まず③は保険請求してはいけません。

自費で施術するのか医療機関を紹介するのか見極め必要な対処をしましょう。

その判断をするためにも知識を学び、確り患者さんを診る事が必要です。
①のようなケースは、例えば家事中に軽く突き指した場合などで、負傷にかかった外力が弱くて忘れてしまったが痛みが残存している等のパターン。
家事に追われているところへ、「あいたっ!」と一瞬だけ感じる程度の突き指をした場合等です。

②は負傷の瞬間の自覚さえないものです。亜急性によるものが多いでしょうか。
捻挫や挫傷ならば第1度の線維が引き伸ばされただけの微細線維断裂でしょう。
何らかの外力が加わって負傷しているものの、負傷した瞬間の自覚がありません。
でも、時間が経過してから痛みなどに気付いて来院するものです。

同じような負担が繰り返されて、なる場合もあります。

①や②に該当する場合は、患者さんが申告した「何もしていないのに」という負傷原因(?)だけを聞かずに、具体的な負傷原因を突き止めないといけません。

疼痛部位に、圧痛や主張がないか、運動痛や既往歴も、確認し外傷性疾患である可能性が高いかを見極めます
そしてダメージが加わってそうならば負傷原因を突き止める必要があります。
患者さんにきっかけを聞いても、きっかけがなにもないと言われたら、「何をしている時、痛くなったのか?」や、「いつ頃から痛くなったのか?」や「どのような姿勢で痛いか?」等を確り聞き、
必要に応じて「日常生活でどんな事で痛みますか?」と質問をして負傷原因になる負担をかけた事がないのかを聞き出していきます。
私たちの考える負傷原因は、患者さんは負傷原因と認識してない事があります。
しかしそういった動作で筋や関節を痛めていることは多々あります。特に関節に歪みや弛みがあると簡単に損傷してしまうことがあるのです。

私たちにしてみれば、そういった動作が負傷原因となるのですが、患者さんにしてみれば、簡単な動作をしただけなので、これを負傷原因と考えないことが多いです。

ですから、①や②の場合は、患者さんにいろんな質問をし、負傷したタイミングを思い起こしてもらうことが必要ですね。
患者さんから負傷原因を聞き出しインフォームドコンセントするための知識ですね。

負傷原因を聞き出すには、次のように質問する事もあります。

「どのようにしてケガをしましたか?」「どのようにして痛めましたか?」  「きっかけは何ですか?」
「何をしている時、痛くなりましたか?」
「いつ頃から痛みがありますか?」 「いつ頃から痛み出しましたか?」
「どのようにしたら痛いですか?」  「どんな時に痛みを感じましたか?」「どのような姿勢で痛いですか?」
「日常生活でどのような時に困りますか?」                           「何をした時に痛みましたか?」   「日常生活で何がしづらいですか?」
 「◯◯した時に痛みませんでした?」

疼痛部位に応じて、具体的な質問を組み合わせていきます。

(肩関節)「高い所の荷物を取る時に痛みませんでした?」
(手関節)「手を衝いて立ち上がる時に痛めませんでした?」
(膝・足関節)「階段で痛みが出なかったですか?」

患者さんから負傷原因が聞き出せない場合には、「原因がない場合は保険施術できません!」と言えば、患者さんも本気で負傷原因を思い出してくれることもありますね。

整骨院で保険を使う場合は負傷原因が必要ですし何が負担になってるのかを考えて戦略を組んでいく必要があります。それは柔整師にとって大切な業務なので疎かにしないように!

また適応しない場合の対応やメニューを組んでいると保険を適応させることに拘らなくて済むようになるので幅広く対応が出来ます。

是非、活用してみてください。最後までお読み頂きありがとうございました。

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