頚部痛の正体・・・

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頚部痛の正体

ある日、60代の女性患者Aさんが、「数日前から寝違えたのか首が痛い!」と来院されました。

左上位頸椎部に疼痛を訴え、圧痛を認めます。
筋緊張は少しあるような・・・。
でも、頸に運動制限を認めず、筋肉系の軽い寝違いなのか?という症状でした。

とりあえず疼痛部位に低周波通電。

制限がないので周囲をリリースし上位頸椎部のモビリゼーションや整復をかけながらの可動域拡大運動をしたりして様子を見てみました。

「最初のうちは続けて来てみてください」と通院指導をして3日連続で来てもらいましたが
「治療を受けた後は幾分マシになるものの、翌朝にはまた首が痛いんですよ!」とAさん。可動域は増えてるが疼痛に変化はありません。

「もう少し治療しながら様子を見ますが変わらなかったら病院を紹介しますね」と伝え、次の日に来院した時にAさんは「今朝から舌がしびれる感じがする」と訴えました。

痺れは舌の左外側で、口を開けてもらい、舌を動かしてもらっても制限はありません。知覚の鈍麻も認めません。

しかし舌は脳神経の影響も考えられるので「舌がしびれているのなら、病院で検査してもらいましょう」と紹介状をかき整形外科に行ってもらいました。
それから1週間マッサージ等もしながら様子を見ていたら、しびれが急にはっきりとして頬や顎にも痛みが出てきていると。
よく診ると右頬から右頸部にかけて、軽く腫れています。
慌てて病院を受診してもらうと、ヘルペスでした。
こう言ったケースは舌のしびれを訴えた時にすぐ、対診を勧めることが大切で
対診を勧めずに施術を継続していたら、整骨院側の責任問題になりかねません。

しびれがヘルペスの前兆だったとは気付けませんでしたが異常を感じた際に抱き込まないことが大事なポイントです。
一見して私たちの業務範囲内の傷病のように見えても、中にはAさんのように医療機関で診療を受けなければならない疾病が潜んでいる場合があります。

柔整師の範囲外の疾病の存在を疑う所見が見つけた場合は速やかに、対診を行うべきです。
慢心せずに異常所見がないか耳を傾け、疑いながら治療を行う習慣をつけておきましょう。

整骨院をコメディカルの一員として考えてもらうために、こういった気持ちでいることは義務に近いと思います!!

では最後までお読み頂きありがとうございました(^^)

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