筋膜の連結『アナトミートレイン』

最近は筋膜の繋りを話してきたのでついでにアナトミートレインについても話しておきますね(^^)

最近はテレビでもよく「筋膜」の話をしますし、それを使ったアプローチを臨床で行っている柔整師の方も多くなってきたのではないでしょうか?

ただ筋膜を矯正するだけでなく、アナトミートレインの考え方を知ることではるかに効果が高くなり、視野も広がると思います。

実際に僕も10年筋膜リリースのアプローチを行っていますがとても効果が高いので、おすすめです。

アナトミートレインとは?

整骨院業界でもよくこのワードを聞くようになってきたので、何となく聞いたことがある方も多いのかな?思います。

アナトミートレインとは、トーマス.W.メイヤー氏により提唱された、

身体中に張り巡らされた筋・筋膜の網を通して姿勢や動作の安定がどのように得られるかを解剖学的見解から編み出された理論です。

筋肉を1つのものとして考えるのではなく、筋膜を通して連結的に繋がっているということを提唱しており、これを理解すると複合的かつ包括的に症状を捉えることができます。

シャツの片方の裾を引っ張りながら反対の腕を挙げてみてると挙げにくくなるのがイメージできますか?

そういったことが筋膜の繋がりでも起こっているのです。

力の伝導にも働きます。アナトミートレインは各駅をもった線路のようなものと考えてください。筋肉で生じたエネルギー(電車)をライン(線路)に乗って各駅に届けてくれる役割をもっているのです。

テンセグリティ構造

アナトミートレインを学ぶ上で欠かせない考え方が「テンセグリティ構造」です。

張力(tension)と統合(integrate)を合わせた造語で、宇宙に存在する全ての構造は張力と圧縮のバランスによって支えられているというものです。

人の体も、本来はバランスを取り、痛めにくい様にできているということになります。

筋膜は全身を包み、絶妙な張力でバランスをとっており、ある部分の張力が崩れると筋膜上のバランスが全て崩れてしまうのです。

例えば、首が痛い方を治療して首周りのリラクゼーションやマッサージなどでその場では良くなるが、次の日には元に戻っているという方いませんか?

一つの可能性として、わき腹の筋膜の歪みが首の痛みを作り出しているという可能性も考えられます。

この場合はいくら首を集中的に施術しても痛みの原因がわき腹にあるので根治的な解決にはならないということです。

学校では筋肉を一つ一つ覚えたと思いますが、アナトミートレインという考え方を取り入れることでより広い視野で身体を全体的に捉えることができます。

アナトミートレインの特徴

3つの特徴があります。

①.筋膜は同じ深さで直線的に連結している。

②.筋膜は筋肉のように、個々ではなく連続的に繋がっている

③.それぞれ機能をもったラインが複数存在する

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①筋膜の繋がりは同じ深さで直線的

筋膜は層毎に、分かれてそれぞれが機能しています。

アナトミートレインは浅い部分にある浅筋膜と深い部分にある深筋膜などが繋がりあうことはありません。

服を何枚か重ね着しているようなイメージです。上に着たコートを引っ張っても下に着たTシャツは引っ張られていないというようにイメージしてください。筋膜にもこういった関係性があるのです。※上下の筋膜が張り付いて癒着することはありますが。

②.筋膜は筋肉のように、個々ではなく連続的に繋がっている

筋膜は全身を包むように繋がっているということはお伝えしてきましたが、筋肉同士は直接的には繋がっているわけではないということは忘れないでくださいね。

筋肉はそれぞれ独立して作用をもっています。筋肉同士が完全に連結していると互いに反対の作用をもつ筋肉などが身体にとって、とても効率が悪いです。

あくまでも筋肉を覆っている筋膜が連結しているのです。

③.それぞれ機能をもったラインが複数存在する

アナトミートレインには主となるラインが主に10存在します。

それぞれが機能をもっており、スムーズな動きを可能にするライン、身体の深い所で姿勢を安定させるラインなど機能が違います。

このライン上に筋肉で生じた運動を広げ引っ張り合ってくれることによってより効率的な動きを実現します。

おすすめの本

最後に

アナトミートレインを理解すると症状が戻ってしまう理由が、説明できるかもしれません。

また、ラインを使ったPNF運動なども考えられると思います。

ぜひ整骨院の現場で、この考え方も引出しの1つにして治療に励んで下さい。。

最後までお読みいただきありがとうございました(^^)v

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