腰痛のレッドフラッグ
腰痛の「レッドフラッグ」とは、重篤な疾患の可能性を示す警告サインであり、早急な医療対応が求められます。2025年時点での最新の知見に基づく代表的なレッドフラッグは以下の通りです。
①20歳未満または55歳以上での新たな腰痛発症:
若年者では脊椎奇形、高齢者では悪性腫瘍や椎体骨折、大動脈解離などのリスクが高まります。
②時間や活動性に関係のない腰痛:
安静時や夜間に痛みが強まる場合、感染症や腫瘍の可能性があります。
③がん、ステロイド治療、HIV感染の既往:
これらの既往がある場合、脊椎への転移や感染症のリスクが増加します。
④体重減少や栄養不良:
原因不明の体重減少や栄養不良は、悪性腫瘍や慢性疾患の兆候となることがあります。
⑤広範囲に及ぶ神経症状(下肢の筋力低下や膀胱直腸障害):
サドル麻痺、馬尾症候群など、緊急の対応が必要な神経障害の可能性があります。
⑥構築性脊椎変形:
脊椎の変形は、骨折や腫瘍などの重篤な疾患を示唆することがあります。
⑦発熱:
発熱を伴う腰痛は、化膿性脊椎炎などの感染症の可能性があります。
🧠 覚えておきたい「FACET」分類
腰痛のレッドフラッグを覚えるためのキーワードとして、「FACET」があります:
Fracture(骨折)
Aorta(大動脈解離・大動脈瘤破裂)
Compression(脊髄圧迫症候群)
Epidural abscess(硬膜外膿瘍・感染)
Tumor(腫瘍)
🏥 早期受診の重要性
これらのレッドフラッグが認められる場合、MRIや血液検査などの精密検査が必要となります。特に馬尾症候群や大動脈解離などは緊急手術を要することがあり、迅速な対応が求められます。腰痛の患者さんが来院された際、これらのサインを見逃さず、早めに医療機関を紹介することが重要です。
腰痛は一般的な症状ですが、レッドフラッグの存在は重篤な疾患の兆候である可能性があります。心配な症状がある場合は、速やかに専門医に対診して貰いましょう。
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