頭部外傷の注意点

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頭部外傷の注意点

整骨院では、交通事故や転倒、転落等で頭部にダメージを受けた患者さんを診る事があると思います。

頭部以外に目立つ外傷があっても、軽微な頭部打撲の方が重篤な結果を招きかねません。
それだけに、負傷原因が転倒等である場合、必ず頭部外傷の有無をチェックする必要があるでしょう。

私が行う頭部外傷に対する判断は、まず①頭部の疼痛の程度を見ます。
圧痛よりも、自発痛が大事です。
頭部の自発痛が強ければ速やかに対診を行います。
次いで、②受傷前後の記憶を確認します。
頭部外傷では逆行性健忘症となっていることもあり、その場合は相当な外力が頭部に働いていることが多いようです。
受傷前後の記憶が欠落している場合も対診しておくのが無難ですね。

③受傷後から頭が重く感じないか?(頭重感の有無)、吐き気等がないか?
疼痛とは異なり、頭重感を訴える場合は医療機関に対診すべきです。
また、吐き気等、気分が悪くないかも確認します。
気分が悪くなるのは受傷後24時間程度の間に多く見られる症状です。

④患者さんの目の前に術者の指を立て、それをゆっくりと左右に動かしてそれを目で追ってもらう。
目で術者の指が追えない場合や、指が複数に見えたり(復視)眼球が振戦している傾向があれば速やかに医療機関に紹介すべきです。
⑤ボーッとしたり言動に不自然な点はないか?
時間差で出ることもあるので付き添いに家族がいれば、家族にも確認をお願いしておくと良いでしょう。
受傷後に、おかしな言動をするようになっていないか尋ねます。
付き添いがいない場合は患者さん本人に受傷時の様子をはじめ、昔の話、ここ数か月前の話、ここ数日前の話、来院当日の朝から今までの生活状況等を聞くなどし、言動に不自然さがないか確認します。

それらに当てはまらなくても、念のため頭痛が増してきた場合はもちろん、受傷から2週間の間に多人から不自然な言動を指摘された場合は速やかに医療機関を受診するように伝えます。

私はその事を書いた書類も用意してあり一応渡すようにしています。

柔道整復師にとって頭部外傷は、見落としがちです。

確かに重篤な物は少なく、頭部外傷があるからと言ってその全てに対診をする必要もないでしょう。
とは言え、整骨院が医療の一部を担うためには、上記のようなチェックを行い、必要に応じて速やかに医療機関の受診を促す義務があると思います。

こういった事を知っておくと頭痛に対しての施術を行う際も脳の疾患かどうかを見極めるポイントにもなります。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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