可動域訓練の原因も考える。

可動域制限も原因を考える

ROMを行う上で一番考えなければいけないことは、「なぜ可動域制限が起こっているのか?」ということです。

これを評価せずただ動かしているだけでは、いつまで経っても改善は見込めません。

むしろ、より制限が強くなる可能性も考えられます。 多くのセラピストが患者様に対して説明しているのは、「ここの筋肉が固くなってしまってるのが原因で曲がらない。」というようなこと。

本当にそうなのでしょうか? では、固くなった原因は何なのでしょうか? これを聞くと、答えが返ってこないことがあります。

筋肉などの軟部組織や骨の変形・変性が起こるのは、運動パターンに問題があるからです。

正常と異なった運動パターンでずっと活動していると、負担が部分的に偏るため、それの結果として起こってくるものなのです。

効果の高いセラピスト

私が担当している患者さんで、誰がみても分かるぐらい膝の変形がある患者様がいらっしゃいますが、その方は動作を通して膝の痛みを訴えたことはありません。患者様の多くは「変形しているから痛い」と思い込んでいますが、そんなことはありません。

痛みというのは、先程も述べたように、運動パターンの問題による結果として出てくる可能性のあるものなのです。 当然、手術をして骨の変形を修正したり、靭帯や腱を再建したとしても、運動パターンに変化がなければ、結局同じところにストレスがかかりますよね。それでは全く意味がありません。 セラピストがそれぞれの関節構造を十分に理解し、その上で正しい運動パターンの再学習を繰り返し行い異常運動パターンを改善させることが最重要なのです。 これが、治療効果の高いセラピストと低いセラピストの考え方の決定的な違いです。

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